引っ張り癖を直すリードワーク3ステップ — ふくが半年でマシになった話

「散歩のたびに腕が抜けそう」。柴犬を飼っている方なら、きっと一度は思ったことがあるんじゃないでしょうか。ふくを迎えてから生後10ヶ月くらいまで、私の右肩は慢性的に痛んでいました。逗子の田越川沿いをまっすぐ歩こうとしても、ふくは行きたい方向へグイグイ引っ張る。リードを短く持つと唸る。長く持つと走り出す。本当に途方に暮れていました。

この記事では、私がふくの引っ張り癖と半年向き合って、完全に「治った」とまでは言えないけれど、肩を痛めなくなったレベルまで改善した3ステップを書きます。獣医でもトレーナーでもないので、うちの場合の一例として読んでください。

ステップ1: 「歩くペースは私が決める」を体に染み込ませる

最初に変えたのは、自分の意識でした。それまで私は、「ふくが行きたい方向に行かせて、危ない方向だけ止める」という散歩をしていたんです。でもこれだと、犬から見ると「リードを引けば自分の行きたい方向に行ける」と学習してしまう。

近所の柴犬コミュニティで6歳柴の先輩飼い主さんに教わったのは、「最初の5分は、必ず飼い主が決めた方向に歩く」ということでした。具体的には、こんな感じです。

  • 玄関を出て最初の5分は、ふくがどっちに行きたがろうと、私が決めたコースを歩く
  • ふくが引っ張ったら、その場で立ち止まる(叱らない・引き戻さない)
  • ふくがリードを緩めたら、また歩き出す

これを朝6時前後の散歩で1ヶ月続けたら、ふくは「引っ張ると止まる」を覚えました。完璧ではないけれど、最初の5分の引っ張りは明らかに減りました。

ステップ2: ハーネスを変える(道具の話)

意識だけでは限界があります。3ヶ月目くらいで気づいたのは、道具の選び方で楽になる部分が確かにあるということでした。

それまで首輪だけで散歩していたんですが、ふくが急に走り出すと首が締まって苦しそうだったし、私の手にも衝撃が来ていました。そこで、胸の前にリード接続点があるタイプのハーネスに変えてみました。

これは、引っ張ると体が自然に横を向く構造になっているもので、ふくが急発進しても勢いが分散されます。最初に大きめサイズを買ってしまって、ふくが頭から抜けるという失敗をしたので、サイズは小さめを選ぶのが正解だと思います。価格は3,000円ちょっとでしたが、半年使った今でもへたっていません。

ただし、これだけで引っ張りが完全になくなるわけではないです。あくまで「引っ張りの衝撃を和らげる」道具で、しつけの代わりにはならないと感じています。

ステップ3: リードの「持ち方」を変える

3つ目は、リードそのものの工夫です。普通のリードを長く持つと、ふくが走り出した時に対応できない。短く持つと、ふくが窮屈で唸る。この板挟みを解決したのが、ダブルハンドル型のリードでした。

通常の長さで持つグリップと、首元近くにあるサブグリップの2箇所が付いているタイプです。普段は通常位置でゆるく持って、人とすれ違うときや車道に出るときだけサッとサブグリップに持ち替えます。これだと、ふくも普段は自由度があるので機嫌がいいし、いざという時は私がコントロールできる。

弱点は、慣れるまで持ち替えがぎこちないことと、リード自体が普通のものより少し重いこと。最初の1週間は私の手のほうが疲れていました。

半年やってみての正直な感想

ふくが3歳になった今、引っ張り癖は「ほぼ治った」と言える状態です。でも、これは複合的な要因なんだと思っています。リードワーク・道具・あと、たぶん年齢で落ち着いてきた部分もある。「この方法をやれば誰の柴犬でも治る」とは言えません。

それから、3歳の妹犬のあんは、ふくの真似をして自然に引っ張らない子になりました。柴犬は先輩犬を見て学ぶ部分があるみたいで、これは想定外の収穫でした。あんはふくと違って社交的で、ボール遊びにも興味がある(柴犬には珍しいですが)ので、たぶん性格も大きいんだと思います。

やってしまった失敗

  • 首輪だけで半年粘った: 最初は「ハーネスは犬を甘やかす」と思い込んでいて、首輪だけで散歩していました。今思えば、ふくの首にも私の腕にも余計な負担をかけただけでした。
  • トレーニング時間を取りすぎた: 1日30分の集中トレーニングをやろうとして、お互い疲弊しました。普段の散歩の中で5分だけ意識するのがちょうどよかったです。
  • 「治る」をゴールに設定した: 半年で治ると思って始めたら、3ヶ月目で「全然治らない」と落ち込みました。「マシになる」をゴールにすると気が楽です。

まとめ

  • 引っ張り癖は「歩くペースは私が決める」という意識から始まる
  • 道具(ハーネス・リード)は補助になるけれど、しつけの代わりにはならない
  • 半年でゼロにはならない。「マシになる」をゴールにする方が現実的
  • 柴犬は先輩犬を真似する性質があるので、多頭飼いだと2匹目は楽になることがある

引っ張りが原因で犬が転倒したり、飼い主が怪我をしたりするレベルなら、自己流でなく必ず柴犬経験のあるドッグトレーナーに相談してください。私は獣医ではないので、必ずかかりつけの獣医に相談してください。

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この記事を書いている人

久保里奈(くぼ りな・39歳)
神奈川県逗子市在住のフリーランスデザイナー。 柴犬「ふく(メス・6歳)」「あん(オス・2歳)」と暮らしています。 柴犬専門で10年、咬みつき癖や手作りごはんの試行錯誤の記録を綴っています。

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タグ: #引っ張り癖#リードワーク#散歩